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ヤマハ楽器=南米初のアトリエオープン=楽器のメンテナンス専門に=「ヤマハの良さ知ってほしい」

ニッケイ新聞 2009年3月5日付け

 ヤマハ・ムジカル・ド・ブラジル(松代研一取締役社長)は二日、本社のあるイタイン・ビビ区内に、南米で唯一となる管楽器メンテナンス専門のアトリエ「ATELIER Instrumentos de Sopro Sao Paulo」を開設した。
 同日午後三時から行われたセレモニーには、ブラジル音楽界の大御所、トロンボーン奏者のラウル・デ・ソウザ氏、トランペット奏者のワルミール・ジル氏、OSESPの主席トランペット奏者のフェルナンド・ディッセーニャ氏をはじめとし、関係者ら二十人余りが駆けつけた。
 昨年、創立三十五周年を迎えた同社だが、今までは卸販売のみだった。ビルの一室にできた七十平米ほどのこのアトリエでは、四十ほどの管楽器の展示をすると共に、二人の技師が修理などメンテナンスを請負う。また、防音室が二部屋あるので試演奏できる。
 銀座、ニューヨーク、ハンブルグ、北京などに続いてのオープンとなった。松代社長は、「南米では、今までメンテナンスを専門に扱うこのようなアトリエは無かった」と話し、「客とのコミュニケーションの場としても活用したいし、きちんとメンテナンスをし、ヤマハの良さをより理解してもらいたい」と意気込みをみせた。
 リオを拠点に活動する日本人フルート奏者の熊本尚美さんも駆けつけた。「ブラジルは日本と違ってメンテナンスの環境が整ってない。これをきっかけに良質な楽器が少しでも広まれば」と話す。ブラジルの音楽業界の期待は大きいようだ。
 同アトリエで扱う楽器はヤマハのみで、楽器の販売はしない。メンテナンスなどの相談は、完全予約制。
 住所は、Rua Joaquim Floriano,834,cjt121/122
 問い合わせは同社(11・3704・1377)まで。

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