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失職外国人を採用へ=静岡=御殿場の福祉施設で

ニッケイ新聞 2009年3月19日付け

 【静岡新聞】静岡県御殿場市で介護、医療施設を展開する博友会・青虎会は、企業の〃派遣切り〃などで失職した外国人を福祉の現場で雇用するため、四日から採用に向けた職場体験実習を始めた。グループ三施設で三十人の採用を目指していて、失職中の外国人三十二人が参加した。
 同市では昨年末から製造業での非正規雇用労働者の削減が相次ぎ、百人規模の外国人が職を失ったとされている。一方、同グループは福祉施設の新設計画に伴い求人中で、これまでも外国人スタッフを積極雇用してきたことから、市内の失職外国人を対象に大規模な募集をかけたという。
 職種はベッドメークや食事・入浴介助、看護助手など。三日間の実習で適性を判断し採用する予定。二級ヘルパー資格の取得も支援する。
 同市の特別養護老人ホーム「白雪」では就職希望者十一人が実習に取り組んだ。参加したブラジル人女性は「福祉の仕事は安定しているから、頑張って就職したい。未経験の世界だが、不安より期待の気持ちが強い」と意欲的。高橋利典施設長は「言葉や習慣の違いに対応する十分なサポート態勢を用意した。現場の人手不足解消のため期待している」と話した。

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