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東西南北

ニッケイ新聞 2009年3月24日付け

 折り鶴で精神安定ー。サンパウロ市のあるガン専門病院では、毎週木、金の二日間、ガン患者と家族が集まり、闘病生活での困難などを分かち合った後に、折り鶴をつくり、一羽は院内を飾り、一羽は持ち帰って自宅や病室に飾る。日本の千羽鶴のことを聞いた心理学者が、健康と幸運を願って院内プロジェクトとして始めたと二十一日フォーリャ紙が紹介した。日本では友人などの完治を祈って折るが、地球の反対側だけあって、当地では自分の健康を祈るようだ。
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 ペルナンブコ州レシフェ近郊で十九日、路上生活の青少年救済のために長年奉仕してきたスペイン人司祭が、物取りの少年に殺害されるという痛ましい事件が起きた。知人を訪問後、同伴者達と共に車で帰ろうとした時に、十六歳の少年に襲われた。少年は逮捕されたが、司祭が動いたため反撃されると思って撃ってしまったと供述。二十年前に立ち上げた救済施設では、五千人以上の青少年が専門教育やカウンセリングを受けてきた。
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 パラナ州カステロで、市制三〇五年を記念する行事の一部として組み立てられた遊園地で、神風と名付けられた遊具が破損し、少なくとも十人が負傷。一五歳の少年は重体で入院中だという。
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 欧米では一般的なものとなっていた、小説などを朗読・収録したCDやデータがサンパウロ市でも入手できるようになった。タツアペのボン・スセッソ街にあるAudiolivroでは、CD(二四・九〇~三〇レアル)かMP3へのダウンロード(四~一八レアル)の二つの方法で、約八〇冊の本の内容が聞ける。以前は、インターネットで注文する以外の方法がなかった。車の中で楽しみたい人などには朗報だ。

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