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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2009年3月27日付け

 多方面での日系人の活躍が百周年で広く報じられたが、日本移民の研究者は意外に少ない。
 コメントで登場するのもいわゆる専門家ではなかったり、日系社会のデータで約二十年前の「日本移民八〇周年史」が使われているのを見るたび、ルーツに立ち返る期間としての百年の時に思いを馳せたりもした。
 このたび、日本移民・日系社会の研究機関であるサンパウロ人文科学研究所が奨学制度を設けることとなった。
 もちろん日系、非日系は問わない。史料などは日本語が多いため障害は多いだろうが、こういう取り組みはいずれ始めねばならなかったものだ。
 すぐに結果が出るものではないだろう。気概のある学生がいても、奨学金への支援者がいなければ、画餅に帰す。
 ただ、百一年目を迎えた今が次世代に繋ぐ研究者を育てる好機であることは間違いない。(剛)

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