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春の叙勲=ブラジルから5人が受章=聖・リオ・マナウスで=本紙に喜びの声寄せる

ニッケイ新聞 2009年4月28日付け

 日本政府は二十九日に二〇〇九年(平成二十一年)春の叙勲受章者を発表した。ブラジルからは邦人叙勲三人、外国人叙勲二人の計五人が受章。在サンパウロ日本国総領事館、在マナウス日本国総領事館、在リオデジャネイロ日本国総領事館の三管内から選ばれた。

【在サンパウロ総領事館】
 外国人叙勲で旭日双光章を受勲することになった森和弘さん(79、二世)=スザノ市在住=は、ブラジル日本文化福祉協会理事、スザノ文化協会会長等として、ブラジルにおける日本人移住者の福利厚生及び日本語・日本文化の普及に貢献した。
 受章の知らせにあたり、「何十年か前、今は亡き父に『良いブラジレイロになってくれ』と頼まれていたが、『日本政府から叙勲をいただけたので、良いブラジレイロになれました』と父に報告できるのが嬉しいです」と喜びを語った。
 同じく外国人叙勲で瑞宝双光章を受勲することになった三浦美恵子さん(55、二世)=サンパウロ市在住=は、在サンパウロ日本国総領事館の現地職員として三十五年間勤め、在外公館活動に寄与。「思いもよらないことでびっくりしています。私個人に対してというより、職員のみなさんと一緒にいただいたものと思っております。三十五年働いてきて嬉しく思います」と語った。
 このほか、在サンパウロ総領事館管内では森山榮さん(90、福岡県)=グァラサイ市在住=が旭日双光章を受勲することになった。
 森山さんはグァラサイ日伯文化協会会長として協会の発展および邦人の団結、安定に貢献。ミスタ・デ・ゾナ・デ・ミランドポリス産業組合理事長として、邦人の営農振興、生活安定に尽力した。日系子弟に対する日本語教育活動にも従事し、日本語教育の充実発展に貢献した。

【在マナウス総領事館】
 旭日小綬賞を受勲することになった川田敏之さん(79、長崎県)=マナウス市在住=は「周りに大きな団体があって、日本人がいたからこそ情熱をもってお手伝いができました。一人で山奥にいたら受章できなかったです」と語る。
 アクレ州キナリー移住地に入植した川田さんは、同地における健康維持、営農指導や教育向上に貢献。その後ロンドニア州トレーゼ・デ・セテンブロ移住地における農業組合活動を推進、生産向上や所得倍増に尽力した。アマゾナス州マナウス市では日本語で診療可能な日伯診療所開設、健康増進に貢献した。

【在リオ総領事館】
 旭日小綬賞を受勲することになった鹿田明義さん(72、長野県)=リオ市在住=は、リオ日系協会会長、リオ州日伯文化体育連盟理事長などを歴任し、日系社会の連携強化に貢献。また昨年は、同地におけるブラジル日本人移住百周年・日伯交流年実行委員会委員長として記念行事の成功のため尽力した。
 ニッケイ新聞の取材に対し、「昨年はリオで百周年の実行委員長を務めいろいろな仕事をし、皇太子さまをお迎えできたことが喜びです。お蔭様でありがとうございます」と喜びを表わした。

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