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神谷市議「真実は明らかになる」=資産申告漏れ疑惑の渦中=本紙が独占インタビュー

ニッケイ新聞 2009年5月15日付け

 【既報関連】資産の申告漏れがあったと報道された神谷牛太郎サンパウロ市議(DEM)に、十二日、問題となった建設中のセーラ・ダ・カンタレイラの住居で本紙ポ語版「ジョルナル・ニッパク」が独占インタビューを行った。質問に答える神谷市議は落ち着いていた。

 問題の土地は、四百十五平方メートル、新居は三百二十平方メートルでの完成予定。不動産会社による鑑定では、総工費は百万レアルにも満たないという。
 なぜ税務署に申告していなかったのかという質問に対し、神谷市議は「公式文書にて公表(十三日付け本面で報道)したように、病気を患い秀島氏の父にお金を借りていたことから土地の保証人として秀島マルセロ氏の名前を挙げた。不動産登記所で登録するためには秀島氏らの同伴が必要であったが、彼らはグアラサイーに住んでいたためなかなかその機会を得られなかった」と話し、「それは正当な行いではなかったが、借金を返済し土地の名前が戻った後には申請を行っている」と説明した。
 この一連の報道の中で誤った解釈はどの点かという質問には、「この新居が六百万レアルもかかると報道しているのが大きな間違い」と強調。「専門家がすでに鑑定しているように、この住居でそのような費用はかからない。申請が遅れたのは事実だが、それは罪に問われることではない」と話す。
 このような騒動が起こったことについては、「全く予期していなかった。大変な状況になり、我々だけでなく、親族、友人にも心配をかけてしまった」と心境を語った。
 なぜ騒動がここまで大きくなってしまったのかという質問に対しては、「各メディア(エスタード・デ・サンパウロ紙やフォーリャ・デ・サンパウロ紙)が総工費を大げさに報道したことによるのではないか」と話す。
 今後、例えば議席を失う可能性などについて不安はないのかという質問に対し、「何も違法なことはしていない。そのような状況に陥るはずはない、とても落ち着いている」とコメント。
 この期間の周りの反応はどうだったかについては、「多くの励ましの声を頂いた。我々の住居の建設を実際に知っている方、地域の人々は本当によく応援してくれた」
 また神谷市議は、「私を支え投票して下さった方々に心配をかけたことを心からお詫び申し上げたい」と述べるとともに、「真実は明らかになるはずだ、判定の結果を待っている」と話した。
 神谷市議はジルベルト・カサビサンパウロ市長の訪日に同行する予定もあったが、二十二日の検察課での弁論に備えるため自粛した。
 今回の一連の事件から根拠のない非難に心を痛めたという。同市議の夫人は、「新居の購入はいつも夫の夢だった。このような状況は意図していなかった」と話した。
 現在、選挙裁判所の検察課で審議が続けられている。

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