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日系インドネシア青年のルーツを劇化=在日ブラジル人の若者も参加して=浜松

ニッケイ新聞 2009年5月22日付け

 【静岡新聞】「ぼくらのひいおじいさんは日本兵だった」―。浜松市で暮らす日系インドネシア人青年のルーツがこんなタイトルの演劇作品となり、同市中心部で二十四日に開かれる路上演劇祭(静岡新聞社・静岡放送後援)で披露される。戦争の歴史を伝える意欲作で、青年とともに出演するメンバーは「外国籍の住民が多い浜松で、共生や平和を考える機会になれば」と練習に励んでいる。
 作品に参加するディマス・プラディさん(19)=同市南区白羽町=の作文がきっかけだ。インドネシアは太平洋戦争中の一九四二年から約三年半、日本軍の統治下に置かれていた。日本の降伏後は数百人の日本兵が帰国せずにインドネシアに残留したといい、ディマスさんの曾祖父で仙台市出身の村上金五郎さんもその一人だった。
 村上さんは植民地支配からの独立を目指したインドネシア軍に参加。現地の女性と結婚して家庭を築いたが、四十九歳で亡くなったという。
 作文を元にディマスさんと仲間が脚本を創作した。村上さんの体験を軸に、統治下から独立に至るインドネシアの歴史を鮮やかに描いた。
 ディマスさんは両親が日本で働いていたことから、二人の弟と十五歳の時、浜松市に来た。中学三年に編入して日本語を猛勉強し、新居高を卒業した。
 文化の違いに戸惑いながら「日系人って何?」という疑問が浮かび、祖父母から曾祖父の話を聞いた。「本当は日本に〃帰れなかった〃のかもしれないけれど、インドネシアのために生きた」と写真でしか見たことのない曾祖父を思い、「自分も母国のために役に立ちたい」と話す。
 同作には日系ブラジル人の若者など約十人が参加する。指導を行う成沢富雄さん(演劇デザインギルド理事長)は「今回のためにみんなでインドネシアについて勉強した。歴史にはいろんな側面があるが、まず知ることが大切」と話している。

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