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帰伯者支援にも重点=CIATE総会=活動見直しの提案も=厚労省から視察来伯へ

ニッケイ新聞 2009年5月29日付け

 国外就労者情報援護センター(CIATE、二宮正人理事長)は十九日午前から定期総会及び理事・評議委員会を文協ビルの同センターで開き、評議員・理事ら二十五人が出席した。評議員の一人からCIATEの活動見直しについて提案があるなど、帰伯者支援に関する話題に集中。また、CIATEの活動定義が十七年前の開設時とはそぐわないといった意見も出される中、二宮理事長は、厚生労働省から視察に来伯する予定であることを明らかにした。

 二〇〇八年度業務報告では、CIATEが行う求職相談・職業生活相談者数、研修会受講者数が月・内容別に分けられた表が配布され、二宮理事長が説明した。
 CIATEでは今年度から、週二回だった日本語講座を夜間と土曜日にも開講。二宮理事長は「日本(厚生労働省)に了解をとって強化した」と説明、四月に百六十人が参加したことについて「これまでにない数。この期に日本語の必要性を感じた人が多い」と感想を述べた。
 一年間でCIATEを介して就職した件数は、金融危機の影響もありゼロ件だった。今後も、利用者の多い年金などの相談・情報提供業務に的を絞ることが確認された。
 その一例として、三月にモジで行った巡回CIATEが好評だったことに触れ、引き続きSEBRAEと協力して就労前・後の指導を行うことで、帰伯者支援にもなるとの考えを示した。
 二宮理事長によれば、労働省とサンパウロ州労働局からも帰伯者支援協力の要望があるという。ルピ労働大臣と面会した際、「サンパウロ市飛行場に帰伯者に対して情報を提供する場を設けてはどうか」などと話があったことを報告し、協力していく考えをみせた。
 〇九年度事業計画では、CIATE事務所の一角で毎週火曜日午前中に、子弟教育に関するISEC相談窓口を新しく開設したことを報告。帰伯者に向けた活動を「CIATEができる限り」行って行く考えを示した。
 今年度予算案は、厚生労働省から通達されていないが、予定では昨年度比一〇%減の千七百九十五万八千六百円となる見通し。
 議事終了後、渡部和夫評議員が「日本語を教えるよりも他に、CIATEの役割があるのでは」と発言、「経済危機で帰伯し困窮した日系人のアテンドに切り替えたらどうか」と意見した。
 それに対して二宮理事長は、「確かに、CIATEを開設した十七年前とはデカセギを取り巻く状況が全く違う」と回答。今年の二月に訪日した際、厚労省側と帰伯者支援について話したが、具体的な話は出なかったという。
 しかし、現在CIATEの役割を見直す動きがあることについて言及し、近々同省から視察に来伯する予定であると話した。
 その後もデカセギ支援に関する話題を中心に、活発に意見が交わされ、会議は午後まで続いた。
 なお、CIATEでは文協、援協、県連の役員交代に伴ない、新評議員長に木多喜八郎文協会長が就任した。

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