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サントアンドレーで「移民の日」=市議会が日系人2人を表彰

ニッケイ新聞 2009年6月24日付け

 サントアンドレー市議会はサントアンドレー日系連合会八団体と共催し、十六日午後七時から「移民の日」式典を同市議会講堂で開催した。
 名誉席にはオーランド・モランド州議会議員、ジョルジ・ルイス・グウゾウ同市運営局長、サルジェント・ジュリアーノ市会議員、丸橋次郎在聖首席領事、牧半治サントアンドレー日系連合会会長が出席した。
 モランド州議会議員は「日系コロニアはブラジルの勝利のシンボル。日系人のこの地への貢献を誇りに思っている」と称えた。
 当日は約三百人が訪れ、講堂は出席客で溢れた。式典の合間には、YOSAKOIソーランなども披露された。
 丸橋領事は「移住者へ敬意を払い、次の百年も若い世代がコロニアを発展させていくと期待している」とあいさつ。近年日本企業のブラジル進出が活性化していることや今年がアマゾン移民八十周年にあたることなども紹介した。
 ルイス運営局長は「町から日本にデカセギに出て行く人が多いが、エネルギー溢れる町を作りたい。我々の日系社会は世界の中でも特に重要だ」と述べた。
 今年の式典では、同市在住の桑原三郎さん(80、和歌山)、保久原正幸さん(75、沖縄)が市への貢献を評価され、表彰を受けた。
 桑原さんはABC相撲協会の創立者。一九五四年に全伯アマチュア相撲大会で優勝した経験を持ち、「三笠山」という力士名を持っていたそうだ。
 現在は、同協会の副会長兼相談役を務め、孫の上原じょうごくん(10)に相撲を伝授しているという。
 表彰を受け、「初めは驚き、受け取っていいものか困惑したほど。みなさんのおかげです」と喜びを表わした。
 保久原さんは、一九六〇年代に同市の市議会議員を務め、市役所にも十年ほど勤務。その後も、ABC文化協会の評議委員長を二度務めるなど活躍してきた。
 表彰にあたっては「自身では大したことをした実感もないのに、このように認められ本当に感激している」と思いを述べた。
 ジュリアーノ市会議員は「日系人は市の発展に大いに貢献してきた。勤勉で信用が厚く、市の代表的なコロニアでもある」と功績を称えた。

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