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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2009年6月24日付け

 先月にベレンやトメアスーに取材に行って感じたのは、全伯の地域によって戦後移民の役割がまったく違うことだ。一つの目安として主要団体の会長や事務局長を任じているかがある。会長は組織全体の中心、事務局長は実務のトップであり、共にその人の見識や物事の進め方に広い信任があるだろう▼〃アマゾン移民発祥の地〃トメアスー文化農業振興協会では会長自らが戦後移民だし、ベレンでも汎アマゾニア日伯協会、アマゾニア日伯援護協会の両事務局長は五十代の戦後移民であり、屋台骨をしっかりと支えている。総じてパラー州では戦後移民が日系社会の主軸となって切り盛りしていると感じた▼振り返ってサンパウロ市を見れば、文協では事務局長はおろか、会長と副会長の八人中で一人だけ。援協では事務局長は戦後移民。県人会においては今も戦後移民が半数以上の会長を任じているが、県連では会長、事務局長共に二世となった。最多の戦後移民がサンパウロ市付近に入ったはずだが文協やアリアンサなどの伝統的文化団体ほど、なぜか戦後移民の存在は薄く、代わりに戦前移民の子供、戦後移民と同年代である六十~八十代の二世がいる。それだけコロニアが古いということか▼パラナ州を見れば、元々戦後移民が少なかっただけに、大半の日系団体では会長・事務局長ともに二世どころか三世になっている。創立二十一年目のグルッポ・サンセイのように三世主体の日系活動をする団体が発足したのも早い。最も世代交代が進んでいるように見える▼ブラジル自体が多様化を特徴とするだけに、日系社会も地方によって特色がある。コロニアの奥は深いと痛感した。(深)

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