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整備進むマリンガ日本公園=鳥居や記念碑、資料館も=体育館落成式は延期に

ニッケイ新聞 2009年7月1日付け

 パラナ州マリンガ市が日本移民百周年記念事業として整備を進めるパルケ・ド・ジャポン(日本公園)で、先月二十二日に予定されていた体育館落成式典が延期された。
 同日、ルーラ大統領が出席するロンドリーナ市で開かれた農業・家畜新支援策に関する会議に、シルビオ・バーロス同市長が出席することになったために、二十日に延期が決まった。今後の式典の予定は未定。
 姉妹都市の兵庫県加古川市からの出席は、新型インフルエンザの影響により、六月初めから欠席を予定していたという。
 同公園の建設は二〇〇七年から着手され、建設にあたり加古川市からは灯籠や鬼瓦が贈られた。
 日本から三人の庭師が来伯し指導にあたっていたが、植木や石が日本の物とは違う点、工事にあたるブラジル人の発想が日本式とは異なるなど苦労していたという。
 同公園の面積は約十万平方メートル。落成式を予定していた体育館は二千七百平方メートルで、公園内の丘の上に建てられている。
 公園前の通りに面した公道は、一九七三年に姉妹都市提携を結んだ当時の兵庫県加古川市長、稲岡貞男氏の名前から「サダオ・イナオカ街」と名付けられる予定。現在通りに面した側に、鳥居が建設されている。
 鳥居の奥には、昨年六月、皇太子さまが同地を訪問されるのに合わせて百周年記念碑が落成した。
 同公園内には日本資料館が建設され、それに囲まれるように「加古の庭」と名付けられた日本庭園がつくられており、加古川市のマークが入った記念碑が建てられた。
 同資料館内の内装工事はまだ始まっていない。野外には茶室も建てられている。
 同公園の建設には加古川市、レアル銀行、インパール建設会社、イタウー銀行、電力公社COPEL、国際協力機構(JICA)、マリンガ文化体育協会(ACEMA)、同州マウア・ダ・セーラ市などの援助を受け、公園内のあちこちに感謝と敬意を示す記念碑が建てられた。
 全ての記念碑には、移民百周年記念祭で皇太子さまがパラナ州を訪問された二〇〇八年六月二十二日の日付が刻まれている。

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