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歴史ある大会に大歓声=第59回サ・アマーロ相撲

ニッケイ新聞 2009年7月17日付け

 第五十九回汎サントアマーロ相撲大会が四、五両日、コロニア文化体育協会常設土俵で開催された。汎サントアマーロ連合文化協会(田代正美会長)が主催。土俵を囲むようにして作られた観客席から熱戦を見ていた約二百五十人の観衆は、激しいぶつかり合いや、華麗な技に歓声を上げていた。
 開会式にはウィリアン・ウー連邦下議、羽藤ジョージ市議、折田茂郎聖南地区百周年協会長、アントニオ・ゴラール市議なども訪れた。
 今年はサントアマーロを始め、ノルテ、グランデABC、サンパウロ、ノバ・セントラルなどの地域から約百人の選手が出場。男女別に幼年、少年、準青年、青年と行われ、個人戦では体重が倍もあろうかという相手に挑みかかる選手の姿や、最初から戦意のない選手、がっぷり四つに組みしばらく動かない選手もいて、十人十色な取り組みが繰り広げられた。
 三人抜きでは三人が次々と挑戦していき、あっと言う間に勝負がつく場面も。三人抜いた選手には米などの賞品が贈られた。
 青年の部に出場した千葉学さん(33、二世)は静岡県浜松市に十年間デカセギに行き、一年半前に故郷のサントアマーロに帰ってきた。好きだから再び始めたという千葉さんは、「何も練習をしていなかったが、久し振りに相撲がとれてすっきりしました」と満足そうに話した。
 団体戦では、男女混合で、様々な世代の選手九人が一緒になりチームを編成。選手が勝ったり負けたりするたびに大きな歓声を上げていた。
 会場で声援を送りつづけていた田代会長は、「選手は礼儀正しく、素晴らしい大会になった」と感想を語った。日系人の選手や、相撲をとる若者が少なくなったことに関して、「指導者も選手も少なくなっているが、来年の六十回目開催を目標にし、新たに頑張ろうと思う」と、気持ちを新たにしていた。
 なお、第四十八回全伯相撲大会は二十五、二十六両日、スザノで開催される。
 各カテゴリの優勝者は次の通り。
【男性個人】幼年A=マテウス・クルス。幼年B=ヴィットール・フィデリス。幼年C=ガブリエル・ゴメス。少年=ルーカス・アブラヤ。準青年=ガブリエル・フェルナンデス。青年=ゼンイチ・クバサワ。
【女性個人】幼年A=ジョイセ・ルアーネ。幼年Bヤスミン・カンジド。少女=ラファエラ・クルス。青年エドネイア・キタバヤシ。
【団体】優勝=ノルテA、二位=ノバ・セントラルA、三位=グランデABC。

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