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百年史編纂委にシニア着任=幸脇さん「役に立ちたい」

ニッケイ新聞 2009年8月5日付け

 ブラジル日本移民百年史編纂委員会(森幸一委員長)で同史の編集や史料収集、分類などの業務を行うJICAシニアボランティアの幸脇(さいのわき)一英さん(65、東京)が七月二十七日着任した。任期を終えた鈴木奈緒専門調査員と共に三十一日、挨拶に本紙を訪れた。幸脇さんの任期は二〇一一年七月までで、鈴木調査員の業務を一部引き継ぐ。
 幸脇さんは日本の大手出版会社、講談社で四十年勤務。経営や社員教育、人事、総務などを担当するかたわら、「フライデー」を始めとする約四十冊の新刊発行に携わった。
 〇一年から八年間、講談社インターナショナルに勤め、世界に日本文化を紹介した。自らをゼネラリストと称する幸脇さんは「日本移民ほど成功した民族はいない。(委員会は)少ない人数で頑張っているので役に立てれば」と意気込みを語った。
 鈴木調査員は〇八年七月からサンパウロ大学(USP)の研究生として来伯。人類学の研究を行うかたわら、調査員として史料収集や、全伯の三百七十日系団体、県人会へのアンケート配布、分析作業をしていた。「一番の思い出は」と問うと、「ブラジリアでの調査。都市のイメージがあったが、一歩出ると旧移住地があり、現状は足を使って初めて分かった」と一年間を振り返った。

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