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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2009年8月8日付け

 「永住」と聞いても昔はピンとこなかった。海外旅行は庶民にも手が届く時代で、縁があって外国に住む人も。何があるか分からないから「永遠に住む」という言葉に違和感があったのだが―。
 日本で今、外国人登録者が減少する一方、永住権取得者が増加。不況を機に、在日ブラジル人が根づこうとしている。
 永住化は子弟の訴えでもあるようだ。「ブラジルも恋しいけど今帰ったら未来がない。日本で勉強を続けて良い仕事に就きたいの」と、都合で移動する親を反面教師にするデカセギ子弟のことを思い出した。
 戦争に負けて、日本人移民の定住化が進んだ。今のデカセギの現象は、昔の移民と重ねあわせることができるのでは。
 日系社会の繁栄を見ても「永住化」は大きなターニングポイント。国際化が進む世の中だからこそ、堅い決心が必要だ。      (親)

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