ホーム | 日系社会ニュース | 国際建築コンテストで2位に=日本から参加の犬塚、雨宮さん=「ブラジルでも仕事を」

国際建築コンテストで2位に=日本から参加の犬塚、雨宮さん=「ブラジルでも仕事を」

ニッケイ新聞 2009年8月14日付け

 建築家の犬塚博紀さん(32、佐賀)と雨宮知彦さん(29、東京)が、カンピーナス大学主催「科学博物館公開国際建築コンテスト」出場のために来伯、世界七十カ国から応募した百七十チームの中で堂々二位に輝いた。十日午前、報告のために来社した。
 「勝ちたかった。公開国際コンテストは珍しく、若手には大きなチャンス。好感触だっただけに、悔しい」と声をそろえる二人。
 インターネットで応募し一次書類審査で厳選された五チームの中に残った。七日、同大学で行われた最終審査のプレゼンテーションに挑んだ。
 仲間四人で設計。他のチームのようなオーソドックスさを感じさせない斬新なアイディアを取り込み、「ブラジルならではの開放的で大胆な設計にチャレンジした」という。
 優勝したのは、日系人のダニ・ヒラノ、レイナルド・ニシムラさんが所属するブラジルチーム。同大学キャンパス内にある約四千平米の展示スペースを持つ科学博物館設計デザインに採用される。
 雨宮さんは、「『良くも悪くも先に行き過ぎている』などという評価を受け、もうちょっとだった」と顔に悔しさを滲ませる。
 二人は、ユニティデザイン一級建築士事務所(東京)を四月に立ち上げたばかり。初来伯に、「思ったよりも日本人が尊敬されていて、住んでみたいと思った」と犬塚さん。雨宮さんは、「また機会があればぜひ挑戦し、ブラジルでも仕事をしてみたい」と意気込みを語り、帰国した。

image_print