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■ひとマチ点描■風呂敷が包む母県との絆

ニッケイ新聞 2009年10月2日付け

 「沁みがいいんだよねぇ。弁当を包んだりしたときについちゃうじゃない。あれが思い出なんだよ」と風呂敷について熱く語るのは元兵庫県費留学生の鎌田ソフィア南華さん(=写真=37、二世)。「もったいない風呂敷」プロジェクトを推進し、留学制度の再開を訴える。
 95年、阪神・淡路大震災の直後に留学、1年間神戸芸術工科大学でデザインを学んだ。「私が風呂敷に出会い、こうして活動できるのも留学制度のおかげ」。
 2年前に途切れた兵庫県費留学に対し、「日本で学ばせてもらったことが役に立っていることを証明し、風呂敷で日伯を結びたい」と熱い。来年の県人会創立50周年に合わせて来伯予定の知事に直訴する勢いだ。
 「口だけでなく行動で示そう」と大学や国際交流基金、地方の文協で講習会を開き、何でも包め環境にやさしい風呂敷の魅力を広めている。「他県でも留学制度が減ってきてる。無くすのは簡単だけど繋がりが無くなってしまう」。それじゃもったいない!(親)

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