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33年間も続く火曜会=経営者勉強会の老舗=錚々たる講師揃え=「問題解決のヒント湧く」

ニッケイ新聞 2009年11月10日付け

 1976年2月から毎月1回、33年間も続いている経営者の勉強会がある。各分野の専門家などを招き、1時間ほどの講義を聴いた後、食事を挟んでざっくばらんに質疑応答をして見識を広めるもので、火曜日に開催されることから「火曜会」と呼ばれる。長年会長をしてきた磯部衛一氏が辞したことから、今年4月から大野正人氏が就任し、講師との交渉などを行っている。会員は戦後移住者や二世の企業経営者を中心に24人限定、欠員がでないと補充はしない方針だという。
 現在唯一の創立会員、弓桁正夫さん(73、東京)は、「せっかくブラジルに来たんだから、大きな農場経営とか夢を持った同志に集まってもらおうと、最初はコチア青年中心の集まりとして始まったんです」と発足当時の様子を説明する。「本当に勉強になりますよ、この会は」。
 76年2月3日に行われた第1回の講師は、農務大臣特別補佐官の山中イジドロ氏でテーマは「セラード農業開発構想について」とまさに当時最も話題になっていた農業のテーマだ。
 第2回はサドキンの山本勝造会長で「これからの企業人として」、その後、コチア産組の井上忠志ゼルバジオ理事長、斉藤広志USP教授、橘富士雄南米銀行頭取、野村丈吾連邦下議、藤井素介三菱銀行元社長、平野文夫在聖総領事ら、歴代講師にはそうそうたる面々が名前を連ねる。
 20年ほど前から参加する広告代理店経営、坂和三郎氏も「若松孝司さん(ブラジル書道愛好会会長)に誘われて入りました。どんな会社もいろいろな問題を抱えている。このような場で、雑談含めて和気あいあいと話し合って語り合うことで解決のヒントが湧いてくるんですよ」と利点を強調する。
 大野会長は「元々は経営や経済にまつわる話が多かったんですが、寄る年波か、最近は文化や健康の話も増えてきています」と笑った。

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