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人文研=新所長に鈴木正威氏=若手養成と財務強化を

ニッケイ新聞 2009年12月11日付け

 先月6日、田中洋典所長が急逝したことを受け、サンパウロ人文科学研究所(人文研)は今月3日に緊急理事会を開き、後任に理事の鈴木正威氏(77)を選任した。任期は2011年の3月まで。
 鈴木氏は1932年、中国山東省生まれ。早稲田大学卒業後の59年に来伯。輸出入を取り扱うニチボー商事を設立した。90年代には、中国で6年間、日中合弁事業に携わった。
 コロニア団体の役職としては、日本語普及会(現ブラジル日本語センター)事務局長、日伯文化連盟理事など。
 著書に「鈴木悌一―ブラジル日系社会に生きた鬼才―」がある。
 人文研は今年から奨学生制度を復活させ、すでに4人が日系社会などを対象に研究を進めている。田中元所長が始めた定期講演会「コロニア今昔物語」も継続される。
 鈴木新所長は、「人文研本来の仕事である若手研究員の養成に加え、財務の強化を二本柱にやっていきたい」と話している。

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