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ベレン=アマゾニア病院が拡充=日本政府の資金協力で

ニッケイ新聞 2010年2月3日付け

【パラー州ベレン発】ベレン市のアマゾニア日伯援護協会(生田勇治援協会長)が運営するアマゾニア病院に日本国政府草の根・人間の安全保障無償資金協力による、「アマゾニア病院拡充計画」の工事がこのほど終了し、1月30日午前9時より同病院において供与式が行われた。
 供与式には名井良三在ベレン総領事、楠彰首席領事、小島康蔵領事はじめ、生田援協会長、須藤忠志日伯会長代理、宍戸次男援協専務理事、諸石輝雄会計理事や医師・職員など病院関係者約100人が参加し、病院増改築工事(外来受付)落成式と当協会創立45周年記念式典を開催した。
 本計画は、アマゾニア病院の一般外来受付および待合室の拡充工事に7万5903ドルを限度とする資金供与をおこなうもの。
 同病院の医療サービスは高い評価を得てきたが、受付・待合室のスペースに制約があり、その能力が十分に活用されていなかった。
 本計画の実施により、きめ細かい受付と精度の高い診断が可能になると期待されており、より多くの市民が安心して高度医療を受けられるようになる。
 本計画は、日本政府が実施した日本人アマゾン移住80周年記念事業の一つ。この草の根・人間の安全保障無償資金協力は、地域住民が直接碑益する小規模なプロジェクトに対し供与される。
 特に基礎生活改善や「人間の安全保障」に重点を置いており、ブラジルでは1999年より実施されている。
 同時に創立45周年を記念して、役職員20年以上、医師は30年以上の勤務者20人に対して感謝状を贈呈した。
 厳しい現状を打開し、未来に生き伸びる対策を打ち出すには、今、病院にかかわっている医師一人一人の自覚と協力が不可欠である。
 彼らの協力を如何に取り付け、運営していくか、4人の医師団代表理事に課された課題でもある。(下小薗昭仁パラ―州通信員)

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