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ブラジルから職員受け入れ=浜松市 児童教育の柱に

ニッケイ新聞 2010年2月4日付け

 【静岡新聞】ブラジル国籍の登録人口が全国一多い浜松市は新年度、ブラジル人児童・生徒の教育支援を視野に、ブラジルのモジ・ダス・クルーゼス市から職員1人を招聘(しょうへい)する方針を固めた。市側は教員経験者などを希望し、現地と調整を進めている。両市は日伯移民百周年を機に人材交流促進を宣言していて、具体的な職員交流の第一弾となる。
 市は受け入れ先として市教育委員会や市多文化共生センターなどを想定。来日する職員は6月まで都内で研修を受け、7月から浜松で実務研修に入る予定。
 ブラジル人児童・生徒の教育問題に関しては、2007年にブラジルを訪問した当時の石川嘉延知事が政府に教員派遣を要請するなどし、今回都市間で教員派遣が実現すれば新たな取り組みとしても注目される。また、ここ数年は景気後退の影響を受けて帰国した子どもが現地の教育になじめないなどの問題も発生。外国人子弟の教育は両国共通の課題になりつつある。
 海外の自治体職員の研修支援を目的とした総務省の「自治体職員協力交流事業」を活用して招聘。モジ市はサンパウロ州に位置する日系人集住都市。08年に鈴木康友市長が訪問し両市の民間交流を進める共同声明に調印した。

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