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パラグアイ在住=猪狩さんが自分史出版=ガリンポ体験など綴る

ニッケイ新聞 2010年2月20日付け

 パラグアイ在住の猪狩武久さん(71、福島)が、このたびブラジルで自分史「木暮実千代~旅日記~/ガリンペイロ(砂金堀り)撮影日誌」(非売品)を自費出版し、完成したばかりの著書を手に9日にニッケイ新聞に来社した。
 自分史の出版は二冊目。前半は、50年代に新東宝映画「リオの情熱」の来伯したこともある女優の故木暮実千代のカメラマン兼運転手などを十数年続けたときの出来事、後半は82年にマット・グロッソ州アウタ・フロレスタのガリンポ(黄金採掘地)を半年間、撮影した時の日記となっている。
 30歳で海外移住事業団(現JICA)斡旋でブラジルに第1回工業移住。サンパウロの日系人が経営する写真屋で半年間働いた後、日本へ戻り東京写真専門学校に入学。その後も、幾度となく日伯を往復し、99年からパラグアイに住む。
 「残りの人生長くない。自分の歩んできた道を何か残しておかないと思った」ときっかけを話す。日本の同級生や知人に配り、「まぁこんな人間もいたなぁっていう記録として、参考になるんじゃないの」と笑顔を見せた。現在、次作も執筆中だという。

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