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東西南北

ニッケイ新聞 2010年3月12日付け

 建設予定の橋の模型を9日に披露したセーラサンパウロ州知事に対し、ルーラ大統領が10日、「模型竣工式までやる」と揶揄。大統領選出馬で辞職する前に少しでも多くの行事をこなしたいのはジウマ官房長官も同じで、連邦政府の金は出ていない建物の竣工式にも出て、顔を売り込んだと新聞に書かれた直後だ。ジウマ支援になりふり構わぬ大統領の発言に、セーラ知事はノーコメントを貫いたが、ブラジルで中傷や足の引張り合いの無いフェアな戦いを望むのは無理?
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 8日夜セアラ州で起きた当て逃げを装った強盗未遂事件で、被害者女性が10日に死亡した。車に接触したふりをして車の前に倒れ込んで来た少年は11歳。減速した車に接近する16歳の少年に気付いた女性は、逃げようと速度を上げ、銃撃された。頭に被弾し、制御不能となった車は電柱に激突し、頭蓋骨骨折も起こした女性は、病院に運ばれたが助からなかった。若年者の犯罪増加中の同州では青年用刑務所は満杯の上、11歳は身柄拘束の対象外。若年者の犯罪増加が進むなら刑法見直しも必要では…。
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 下院では10日夜、プラスチックや空き缶、各種包装紙、電子ゴミなどの回収についての法案が可決された。製造者、輸入業者、小売商から消費者まで全ての人に責任ありとの法案は、地方自治体のゴミ収集責任徹底をも要求する。09年10月末に市内のゴミ捨て場が満杯となり、他の町に捨てに行っているサンパウロ市などは、資源再生への本格的取組みも必要だ。ゴミ回収と再生で雇用拡大となれば、地球も喜ぶ。
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 サンパウロ市でのフォーミュラ・インディ開催で、会場のアニェンビー周辺は12日夜から14日まで通行規制も行われる。付近への外出には注意を。

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