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先輩からパワー頂いた=東京農大=学生・院生5人が実地研修=「精神的にタフになれた」

ニッケイ新聞 2010年3月16日付け

 東京農業大学の国際食料情報学部国際農業開発学科の学生と院生5人が、約3週間の実地研修を終えて報告のために来社した。この研修は昨年から再開されたばかりで、第2回目。大先輩らが経営するコーヒー農園や果樹農家などに泊り込みで働き、一回り成長したようだ。
 臼田龍さん(うすだ・りょう、21、三重)、東城佳月さん(とうじょう・かづき、21、長野)、福原保さん(ふくはら・たもつ、21、東京)、前田みなみさん(21、静岡)、村山一さん(むらやま・はじめ、23、長野)の5人は、大学の春休みを使い、自費でのブラジル研修に果敢に挑んだ。
 「日本にない概念がありとても勉強になった」と話すのは、サンパウロ州モジ・ダス・クルーゼスのMNプロポリスを訪ねた福原さん。日本で養蜂家として活動しているというが、ブラジルは森林養蜂で「オーガニック蜂蜜」ができるが土地の少ない日本ではできないとし、感心した様子を浮かべる。
 パラナ州の野村カフェ農園で「労働者に混じって、ひたすら草刈をした」という臼田さんは、「だんだんブラジルが居心地が良くなった」。東城さんは「精神的にタフになれた。1から10まで先輩にお世話になった」と感謝を示した。
 ミナス州大島バラ農園で経営分析を行った村山さんは、昨年に続き2度目の来伯。「こっちに来て先輩の豪快な血からみなぎるパワーを頂いた」と笑顔を見せ、ミナス州の果樹・野菜栽培農家の収穫を手伝った前田さんは、「家族総出で手伝ったり、いい思い出ができた」と語った。
 同学科地域農業開発研究室の堀内久太郎(ほりうち・ひさたろう)教授、三簾久夫(みすい・ひさお)准教授、齋藤修平さん、ブラジル東京農大会の大島正敬会長、沖眞一副会長が一緒に来社し、大島会長は、「自分たちの後輩だからというわけじゃないが、みんな逞しいね」と目尻を下げていた。

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