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NTTブラジル=ブラジル市場に本腰入れる=サービス拡大を発表=本社から和才社長も来伯セミナーに100人参加

ニッケイ新聞 2010年3月26日付け

 NTTブラジルコミュニケーションズ株式会社(足立幸雄代表取締役社長=44、京都)は24日午後、サンパウロ市内のチボリ・ホテルで「グローバルICTセミナー」を開催し、本社NTTコミュニケーションズからも和才博美代表取締役社長(63、大分)ら7人、NTTアメリカ社から山口徹朗社長兼CEO(最高経営責任者)ら2人が来伯、インターネットの新ルートを追加するなどを公表し、ブラジル市場に本腰を入れることを誓った。当日は日本進出企業、日系企業などから関係者約100人が出席した。

 和才本社社長は「ブラジルは優秀な人材、資源、技術力が集まったバランスのとれた市場。BRICsの中でも特に成長が期待できる」と述べ、「ブラジルでもグローバルなサービスを拡大していく」と今後、本腰をいれていくことを強調した。
 NTTブラジル社の足立社長は「NTTが南米で目指す日本品質とは」というテーマで講演。今月末からのインターネットのアメリカ経由での新ルートの追加、4月のサンパウロ第2データセンターのオープンなどを発表し、「速く、信頼性の高いインターネットを提供し、より高品質で安価なサービスを提供していく」と力を込めた。
 セミナーでは、テクノロジーサービスを扱うアクセンチュア株式会社の馬場昭文氏が同社の事例を挙げ、ネットワークサービスのモデルや市場予測を説明した。
 NTTコミュニケーションズは、海外24の国・地域、65都市に拠点を構え、サービス提供エリアは150カ国を数える。ブラジルでは1974年に駐在事務所を開設、NTTブラジルは本社100%出資子会社として87年に設立された。99年よりブラジル企業や日本進出企業、その他多国籍企業向けにデータ通信サービスを展開する。 大部一秋在聖総領事は「ブラジルの公共インフラ設備において、日本を代表する同社が情報通信分野で大きな役割を担うことを期待したい。日伯経済交流の益々の発展につながれば」とあいさつ。
 晩餐会ではブラジル日本商工会議所の中山立夫会頭が乾杯の音頭をとった。BRICs諸国には足を運んできたという和才社長だが、ブラジルは初めて。ニッケイ新聞の取材に対し、「移民の方がブラジル社会に溶け込まれ、実業界でも日本の良い部分を発揮されている」と移民へ敬意を表し、「サッカーW杯、オリンピックの開催を控えた現地の熱気を感じた」と笑顔で語った。

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