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落ち着き先決まった尊徳像=神奈川県からコロニアへ=文協日本庭園で寄贈式

日系社会ニュース

ニッケイ新聞 2010年4月13日付け

 努力と勤勉の象徴・尊徳像を日系社会の皆さんに―。昨年2月に神奈川県から日系社会に贈られ神奈川文化援護協会(永田淳会長)の会館入口に設置されていた二宮金次郎像が、文協の日本庭園に移転され、11日夕方に寄贈式が開催された。永田会長、大矢進貞副会長、村田洋前会長ら県人会関係者、文協の山下譲二副会長、上原幸啓名誉会長、来伯した横山正人・横浜市議、木下吉信・大阪市議、おさない直也・札幌市議らが出席した。

 昔は、どこの小学校にも置かれていた二宮金次郎像。その薪を背負って本を読む刻苦勉励する姿は、西欧列強に負けじと立ち上がろうとする日本人の勤勉さの象徴でもあった。
 その尊徳像の寄贈は一昨年、移民百周年を記念して松沢成文神奈川県知事が来伯した折りに同県人会から要望があったのが発端。
 昨年9月に神奈川県は「二宮金次郎像、ブラジルに渡る」プロジェクト実行委員会を結成、北海道から九州までの160団体、3200個人より約880万円の募金が集まり、実現に至った。
 多くの人が観覧できる場所への設置が考えられていた同像だが、イビラプエラ公園日本館や文協等の場所が候補に挙がる中、一端は同県人会館に設置され昨年2月8日に除幕式が行われている。
 今回、ようやく文協への設置が決定し、入口横日本庭園内の桜の下に落ち着くこととなった。
 永田会長は、「せっかく頂いた立派な像で、良い設置場所が見つかって良かった。ぜひ皆さんに見ていただきたい」とあいさつし、山下副会長は「神奈川県人会に感謝したい。一世は、二宮尊徳の教えの下がんばってきた。同像には日本移民の気持ちが代表されている」と喜びを示す。
 初めて来伯し文協移民資料館を見学した横山市議(46)は「日系社会の礎を作った一世の並々ならぬご苦労を感じた」と話し、「その皆さんに尊徳像を贈ることができて喜ばしい。本日は、神奈川県民890万人を代表してお祝いしたい」と祝辞を述べた。
 松沢県知事と日本で面会したという上原名誉会長も、同像の受け入れに尽力。像を前に一礼し、「大変嬉しい。我々一世が二宮尊徳の思想を受けて育ってきたように、日系人子弟にもずっとその教えを伝えていきたい」と、感極まった様子で思いを伝えた。
 木下市議(48)とおさない市議(45)は、「日系社会のモチベーションには学ぶところが多い。その開拓精神には胸が詰まる思い」と語っていた。

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