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水害対策で日伯協力へ=サンパウロ市で初のワークショップ=互いの経験、技術を生かし

ニッケイ新聞 2010年4月15日付け

 在サンパウロ日本国総領事館、日本国国土交通省、国際協力機構(JICA)は5日午後、サンパウロ市ホテルで「サンパウロ水害対策に関する日伯ワークショップ」を開催し、両国の専門家ら約60人が参加した。サンパウロ州、サンパウロ市の後援。
 2009年から今年にかけて道路冠水、家屋浸水により甚大な被害をこうむるなど、目下水害対策への取り組みが求められているサンパウロ州。自然災害の多い日本が持つ同分野での経験と技術、知識を紹介し、両国の理解を深め、今後の治水・流域保全に関する施策に貢献することを目的に開催された。
 大部一秋在聖総領事、芳賀克彦JICAブラジル事務所長、カサビサンパウロ市長の代理としてマルセロ・ブランコサンパウロ市都市開発局長、リカルド・トレド・シルバサンパウロ州衛生エネルギー局次長があいさつ。大部総領事は「日本のアミーゴの国ブラジルと、この分野においても日伯交流が強化されれば」と抱負を語った。
 「サンパウロ州政府の水害対策」をテーマにシルバ氏、「サンパウロ州における水害の現状と課題」についてブランコ氏が講演し、サンパウロ州・市の水対策と課題をデータを使って表した。
 また来伯した大槻英治・国土交通省河川局河川環境課水利技術調整官、山内洋志・同省総合政策局国際建設推進室国際協力官、古本一司JICA地球環境部水資源第一課調査役が、それぞれ日本の治水や大規模自然災害発生時の初動対応などについて講演した。

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