ホーム | 日系社会ニュース | ポルトガル語で防犯寸劇=愛知県警「のぞみ」チーム=ブラジル人子弟に出張指導

ポルトガル語で防犯寸劇=愛知県警「のぞみ」チーム=ブラジル人子弟に出張指導

ニッケイ新聞 2010年6月9日付け

 【共同】愛知県に在住するブラジル人の子どもたちを対象にして、同県警の防犯専門チーム「のぞみ」が連れ去りの被害に遭ったり、トラブルに巻き込まれたりしないための寸劇を始め、不慣れな日本で生活習慣の違いを学んだり、防犯意識を高めるのに役立っている。
 のぞみは2006年に地域安全対策課に発足。課員2人とOB3人の計5人で、これまで主に高齢者や小学生向けの防犯活動に従事してきたが、今年3月以降、県内のブラジル人学校10校で寸劇を演じ、依頼があれば、どこでも駆け付ける。
 寸劇は約1時間。赤いランドセルに黄色い帽子姿の小学生役と誘拐犯役が登場し、誘拐犯が言葉巧みに小学生に近づく状況などを通訳がポルトガル語で説明。劇終了後には、小学生役の課員が誘拐犯から逃げる様子を描いた絵を見せながら「フジール(逃げろ)」と注意喚起する。
 愛知県内のブラジル人は全国で最も多い約7万人。ブラジル人居住者が半数を占める地域もあり、習慣や文化の違いから、トラブルが発生するのを未然に防ごうと、県警は外国人向けの防犯活動を〃出前〃で行うことを決めた。

image_print