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「南中ソーラン」に歓声=リオ日学で運動会

ニッケイ新聞 2010年7月13日付け

 【リオデジャネイロ共同=名波正晴】リオ日本人学校の平成22年度運動会が10日、市内の日系協会体育館で行われた。保護者のほか日本語モデル校やリオ連邦大日本語学科の学生ら計約100人も競技に参加、6人の児童がロックソーラン節とも呼ばれる「南中(なんちゅう)ソーラン」を披露し、会場は熱気と歓声に包まれた。
 同校は昨年7月に日系協会に仮移転し、体育館での運動会は初めて。
 「仲間とともに、本気で挑む」をスローガンに、児童が3人ずつ紅白に分かれて午前9時開始。ラジオ体操の後に二人三脚や玉入れ、風船リレーなどが続き、はっぴ姿の児童がアップテンポ調の曲に乗って、激しくしなやかな南中ソーランを踊ると、会場からは大きな拍手が沸いた。
 大学生らも参加した綱引きは会場が手狭になり、急きょ体育館の対角線を使って場所を確保して実施。競技種目や順位で得点が加算され白組420点、赤組405点で白組が優勝し、大越邦生(おおこし・くにお)校長は「想像していた以上に盛り上がった。素晴らしい運動会だった」とあいさつした。
 連邦大1年のエイトル・メンドンサさん(24)は「ブラジルには恒例行事としての『運動会』はない。複数の競技を行う運動会は興味深く、この国にも導入されるべきだ」と力説。2人の娘とともに訪れた日系2世の広告代理店経営、加藤泰三(かとう・たいぞう)さん(45)は「リオには日本文化に接する場が意外と少ない。日本の伝統行事に子供が触れることで、将来の刺激になるのでは」と話した。

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