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「書家の登竜門」で初入選=日本最大の毎日書道展で=喜びの三好さん、牧さん

ニッケイ新聞 2010年7月30日付け

 第62回毎日書道展が7日から8月1日まで東京・六本木の新日本美術館で開催されている。去年は同展に35000点を超える出展があり、内容、規模共に日本最大の書道展といえるものだ。今回、ブラジルから同展の近代詩部門に7点を出展し、会友(入選10回以上、無鑑査)を除く4点の全てが入選した。

 同部門では一畳程の大きな用紙に詩歌や現代文を書く。1つの作品を書き上げるには1時間以上かかるという。
 「集中力を切らさず気力を保つ事が必要」と話すのは若松如空ブラジル書道愛好会会長。自身、会友となっている若松さんは、「この書道展は書家にとっての登竜門。入選すれば一人前で、大変なことです」とその重みを説明する。
 6月中旬、日本から連絡があり、鈴木美津さん、西谷律子さん、三好芳信さん、牧洋子さんらが入選を果たしたと分った。今回、初入選なのが三好さんと牧さんだ。
 書道の準教師の資格もある三好さん(69、岡山)。書道歴は20年以上で、現在は月に2回自宅のジャカレーからリベルダーデの近くの茨城県人会まで3時間かけて通っている。
 渡伯後、本格的に書道を始めたという三好さんは「ブラジルに来て何か日本に通じる事をしたかった」とその出会いを振り返る。
 「(書道は)気持を落ち着け、誰にも邪魔されずに没頭し、他のことを忘れることができる」と魅力を話した。夫がうつ状態になったとき、心の支えになったのも書道だったという。
 入選については「ただびっくりです」と嬉しそうに話した。
 会友の石川爽香さん(ブラジル書道愛好会)は「先が楽しみ」と牧さん(65、三重)の初入選を称える。
 「夫の帰りが遅いときに集中して筆を持ちます。書の世界に入り込むのが好き」と牧さん。
 子どもに手がかからなくなってから本格的に書の道へ。ブラジル書道界の第一人者、故渡辺少南さんに教えを受け、2回目の出展で初入選を果たした。
 「恥ずかしいです。まだまだなので」と謙虚に入選の感想を語った。
 若松さんによれば、伯国の書家で同展での複数回の入選歴を持つ人は13人ほどだという。

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