ホーム | 日系社会ニュース | 伯国靖国奉祭会の慰霊祭=欧州遠征軍の児玉氏参列

伯国靖国奉祭会の慰霊祭=欧州遠征軍の児玉氏参列

ニッケイ新聞 2010年8月31日付け

 ブラジル靖国英霊奉祭会(浜口イネス会長)などが主催する慰霊祭が22日午前、聖市リベルダーデ区の東洋会館で執り行われ、約100人が出席し、日本移民の先没者と祖国を護る戦いで散った日伯の戦士を偲び、平和の祈りを捧げた。プロミッソンからは安永忠邦さんに加え、同地靖国講の中場マサ子講元も来聖、列席した。
 当日は特別に16日に靖国神社から提供された神風特攻隊として洋上で散った高須孝四郎さん(海軍少尉)の遺書が社に祭られた。また伯国陸軍大将代理としてオダイル・アントニオ・ジュノチ大尉、京野良男予備役大佐、同空軍のアントニオ・タクオ・タニ予備役大佐、同海軍のジョン・エドワルド・タカバタケ大尉らが出席、伯国欧州遠征軍に参加した唯一の生き残り、児玉ラウルさん(93、二世)も夫妻で列席した。
 祭文(さいもん)では、浜口会長が遺族を代表して「今も悲惨な戦争を続けている国がある。友愛と調和によって、地球に平和が訪れるようお守ください」と英霊に祈った。続いて靖国神社の京極高晴(たかはる)宮司からのあいさつ文が「御英霊と開拓移民物故者の御霊(みたま)をお慰めするという先人を敬う行いを毎年開催されていらっしゃることに、深く敬意を表する次第でございます」などと披露された。
 まず来賓から玉串が奉奠(ほうてん)され、続いてブラジル日本会議の小森広理事長に合わせて出席者全員が礼をした。
 タニ予備役大佐は「祖先の健闘により、今のブラジルの繁栄はある。国のために戦い亡くなった方を祭る神社という存在は実に高貴なものだ」と賞賛した。
 汎米ブラジル日系人協会の矢野敬崇会長は「私の父も海軍だった。もう亡くなったが、霊界から喜んでくれていると思う」としみじみ語った。
 先の大戦における唯一の生き残り日系兵士である児玉さんは「日本人が日本の愛国者であったように、私たち二世はこの国のパトリオッタ(愛国者)であることを証明するために戦った」と力強く論じた。
 最後に作本登美子さんが「松原卯之助さん、寿一さん、現在のイネスさんとなり、奉祭会と改称して3回目の慰霊祭となった。これからも忘れず、先没者を慰霊していきたい」と締め括った。
 昨年から参加している内山文男さんは「我々の務めとして出席し続けたい」と想いを新たにしていた。

image_print

こちらの記事もどうぞ