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池坊南米支部=半世紀の歴史刻む=専永宗匠来伯、共に祝う=サンパウロ市民の関心呼んだ花展

ニッケイ新聞 2010年9月3日付け

 池坊華道会南米支部(島野蝶子支部長)の創立50周年を祝う式典が先月27日夜、サンパウロ市文化センターで盛大に開かれ、約100人が出席した。28、29の両日、同会場で記念花展を開催。文協貴賓室では、来伯した家元専永宗匠によるデモンストレーションがあり、約200人が生け花の精神と技術に触れた。

 式典に先立ち、家元専永宗匠と大部一秋・在サンパウロ総領事夫妻がテープカットし、花展のオープニングを飾った。
 伯日両国の国歌、池坊の歌斉唱に続き、島野南米支部長が、歴代支部長や同支部の発展に尽力した故人に敬意を表し、来場者に向けて黙祷を呼びかけた。
 大部総領事は、「生け花がブラジル民に広く浸透しているのは、日伯の友好関係が良好という証」と祝辞を送った。
 生け花の普及に努めた会員6人(金沢イシ、内田みね、加藤幸子、鈴木幸子、尾崎多美子、有木美須枝、敬称略)に功労敬老賞が家元から手渡された。
 受賞者を代表し謝辞を述べた加藤さんは、支部創立以前から本を頼りに生け花を始めた。「身に余る光栄」と喜びを表していた。
 50年記念楯も家元から島野支部長へ手渡され、また花展用にパラナ、橘、ブラジル3支部から賛助出瓶があった。
 南米支部歴代支部長と島野・現支部長らが、50周年を祝うケーキカットを行い、会場から大きな拍手が送られた。 
 続いて行なわれたパーティーでは、参加者らが南米支部のこれからの発展を確認し合っていた。
 展示された作品はサンパウロ市民の関心を呼び、絶え間なく来場者の姿が見られた。

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