ニッケイ新聞 2010年9月15日付け
サンパウロ市エスポ・センテル・ノルテで8月28~31日まで国際美容・化粧品見本市「ビューティフェア」が開催され、約500社が出展、11万人が会場に足を運んだ。28日午前に行われた開会式には、大部一秋在聖総領事夫妻、ルイス・マリーニョ・サンベルナルド・ド・カンポ市長らが出席。午後にはマリーザ・レチッシア大統領夫人、上議候補のマルタ・スプリシー氏も訪れた。
毎年規模が大きくなる同イベントは6回目を数え、1万2千平方メートルの敷地で開催。メーカーのほか、美容師の専門学校生などが訪れ、美容技術に関して意見を交換する場となっている。
イベント主催者で美容・化粧品グループ池崎商会の池崎博文会長は「イベントの発展とともに、ブラジルの美を追及する技術を世界のトップレベルに高めたい」と力を込め、「美は生きるために不可欠。内面、外見双方の美は、性別に関係なく他の人を引き付ける魅力になる」と語る。
今回は日本からも参加。服部勝高社長が初来伯したケミコスクリエイションズは、日本でも人気を博すリキッドアイライナーをブラジル市場に売り込む。
シャネルやランコムといった国際ブランドにも商品を提供する同社の液体タイプのアイライナーは、顔料を用いて作られ、泣いてもプールに入っても落ちないという画期的な商品。それでも、お湯で洗い流せば簡単に落とせる。
服部社長と田路雅朗ブラジル・ケミコスクリエイションズ社長は「滲まない、長持ち、落ちやすい」とその最先端技術を誇る。ブラジルの美容界ではアイライナーの利用はまだほとんどがペンシルタイプ、新たな流行につなげたいところだ。DASODA、BONA VOCE、キャッツ・フェイスの3商品を販売中。
また、合成繊維のつけ毛を生産するカネカも視察に来伯。同社の商品は黒人の間で流行るブレード(編み込みの髪型)などで需要が高く、アフリカで大きなシェアがあり、商品開発チームの松尾健史さんは「ブラジルでもバイーアや北東部の黒人文化の濃い地域で需要が多い」と話す。来年1月からサルバドールでの現地生産も予定されているそうだ。