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県人の絆守り続けて55年=沖縄県人会サントアンドレー支部=400人集い式典と敬老会=婦人・老壮会の節目も祝う

ニッケイ新聞 2010年11月24日付け

 沖縄県人会サントアンドレー支部が創立55周年を迎え、14日午後3時から同支部会館で記念式典と第30回敬老会が開かれた。商工業都市として発展した同市の歴史とともに歩んできた同支部。当日は約400人が集まり、県人の絆を守り続けた半世紀余りの年月に思いをはせた。婦人部の40周年と老壮会20周年も合わせて祝い、敬老会では子弟たちによる沖縄芸能も披露され賑やかに節目を祝った。同支部では記念事業として、17日から来年6月まで市立博物館で初の沖縄文化・資料展「サントアンドレー沖縄文化の世界」を開催している。

 サントアンドレーへの沖縄県人入植は戦中の強制立ち退きでサントスから移った人たちが始まり。同支部は戦後移住の県人入植者の増加を受け、1955年5月に18人の会員で発足した。同会館は66年、会員らが寄付を出し合って建設したものだ。式典の前に役員らが桜と黄イッペーを植樹した。
 開会後は先亡者に一分間の黙祷を捧げ、国歌斉唱。喜納ジョルジ支部長は会員、関係者への感謝を表し、自身の祖父が会員、父親が理事だったことに触れ、沖縄文化を伝える支部活動を次世代へ引き継いでいくと挨拶。
 保久原正幸実行委員長も、敬老精神の大切さ、沖縄が世界に知られた長寿県であることなどを話し、将来に向け県系人の絆が強まっていくことに期待を表した。
 うるま婦人会の玉城安子会長は「いちゃりばちょーでー(出会ったら兄弟)、ちむぐくる(真心)の精神で活動を守り、次世代に継いでいきたい」。老壮会の川平賀永会長は「今日の式典は私たち老人に大きな希望と勇気を与えてくれた」と感謝を表した。
 当日は与儀昭雄県人会長ほか15支部の代表者が出席。、同地日系連合会の牧半治会長も出席した。
 来賓挨拶の後、80歳以上の高齢者が紹介され、続いて功労者表彰、歴代支部長と10年以上区長を務めた7氏への感謝状、支部発展に貢献した4氏へ特別功労賞贈呈が行なわれた。カジマヤー(数えで97歳)以上の高齢者表彰もあり、支部長から102歳の仲田幸太郎さん(代理出席)ら6人に賞状・記念品を贈った。当日は新城トシさん(99)、城間孫次郎さん(97)、嘉数トヨさん(97)が元気に会場を訪れた。
 57年に一家8人で移住、59年から同地に住み長年フェイラなどを営んだ城間さんは、今では11人の孫、6人のひ孫に囲まれる。高齢者表彰を受け「うれしい」と顔をほころばせた。
 留学生代表として謝辞を述べた稲福カリーナさん(留学・研修OB会長)は、「支部会館は祖先から受継いだ文化や芸能と直接触れ合うことができる場所」と話し、「留学を通じてウチナーンチュとは何かを学んだ」と感謝した。
 式典終了後は記念映像「サントアンドレー支部55年のあゆみ」が上映され、来場者らは懐かしい写真に見入っていた。
 城間さんと嘉数さんでケーキカット。その後の敬老会では支部の子供たちを中心に沖縄の舞踊や民謡、空手、ダンスなど16の演目が披露され、会館は入りきれないほどの人で夜まで賑わった。
 功労者表彰を受けた山城勇さん(82、元支部長・県人会長)は59年に渡伯後同地へ入植。会館がなかった当時は、「先輩のバールの片隅で集まっていた」という。「戦後移住した自分を後継者としてかわいがってくれた」と振り返る。
 18人から始まった同支部の会員は現在230人。「活動してきてよかった」という山城さんは「努力してここまで来た価値を感じます」と笑顔で話した。

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