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岡村作品、広島で上映=33人が来場、関心高く

ニッケイ新聞 2010年12月11日付け

 在ブラジルの映像作家、岡村淳さんの作品上映会が5日、広島であった。市民活動家をはじめ、広島大の学生、ブラジルに住んだ経験のある若者、日系人ら33人が来場、「椅子が足りなくなるほど」(主催者)の盛況ぶりを見せた。
 移民県とばれる広島では、多く日系人がマツダの下請け企業で働いているが、移民や日系人について、知らない人がほとんど。「ブラジルのことを知ってもらうきっかけに」と広島市在住の有志でつくる『ブラジル日本人移民を伝える実行委員会』が岡村さんの訪日を機に、企画・主催した。広島での岡村作品の上映会は2度目。
 今回、パラナ州アモレイラ市の保育園を記録した「あもーるあもれいら第2部『勝つ子 負ける子』」が上映された。
 来場者からは、保育園の運営や子供たちの将来、ブラジルの貧困の現状などに関する質問があり、関心の高さを伺わせた。
 岡村さんは、「卒業生で刑務所に入ってしまう人もいる。シスターが精いっぱい活動しているが、現実が厳しいことは確か」としながらも、「この保育園で起こっていることを、日本の人に伝えたいとシンプルに思った」と創作のきっかけを真摯な表情で語っていた。

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