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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2010年12月16日付け

 今月11日の文協評議員会。国士舘エコパーク化事業などに1750万レアルの特別予算が承認された。ちなみに今年10月までの実績は、予算314万レに対し、約6割の180万レ。実現可能かどうかはさておき、気になるのは評議員会のやり口、もとい―やり方なのである▼かねてから「反対の人は起立を」式の議決はおかしい、と思う。コロニアは狭い。出る杭は打たれるし、目立つことを嫌う。これが無記名の投票であれば、結果は明らかに違うはずだ。こうした心理を逆手に取って、議事を進行させていると感じるのはコラム子だけか▼同案決議時は、反対することすら認めず、「承認」「それに伴う活動の承認」で採決に持ち込んだ。「もっと話し合っては…」との意見を「それでは10年経っても出来ない!」と司会の頃末アンドレ氏は、マイクが必要ないほどの大声で退けた▼昨年の評議員会で「美空ひばりフィルムコンサート」の予算42万レアルを強行採決した時にも感じたのだが、この独善的な采配は、奇異かつ危険に感じる。頃末氏、木多喜八郎会長が推した同事業の収支は、次期総会で明らかになる。執行部の集金能力を測るものさしになろう。評議員会の体質を象徴する場面を一つ。古参評議員が「柔道をスポーツ事業に」と提案、難なく承認。場所、畳はどうする▼「承認なくして始まらない。収入がなければ使わなければいい」との声も。クーベルタン精神に則れば、「やろうとすることに意義がある」か。実現性のある事業に対し可能な予算をつけるのが評議員の責務だ。大きく描かれた夢を白昼夢に感じた途中退席者もいたのでは。(剛)

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