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伯字紙選んだ4大事件=リオ、イザベラ、2女性失踪

ニッケイ新聞 2010年12月28日付け

 22日付G1サイトが上げた2010年の主な出来事は、イザベラちゃん事件の裁判や、エリーザ・サムージオさんとメルシア・ナカシマさんの失踪事件。戦車まで登場して世界を驚かせた、リオ市の麻薬密売組織一掃作戦もやはり忘れてはならないだろう。
 リオ市での出来事はまだ記憶に新しく、コマンド・ヴェルメーリョ(CV)による統治から警察や軍の統治に移行した事で、同市北部にあるペーニャ教会に行けるようになったと喜ぶカトリック信者など、市民生活も大きく変化。麻薬密売者達の勢力がそがれた後は、警官や兵士、政治家も加わったミリシアと呼ばれる犯罪組織が勢力を拡大との懸念もあったが、21日に行われたミリシア「ファミリア・エ・ノス」の摘発は、同州保安局がミリシア対策にも心を砕いている証拠。
 ファヴェーラ駐留の軍警や兵士達が平和駐留部隊(UPP)のように市民と共生するための訓練を受けてないとの指摘は以前からあったが、UPPとして派遣される警官の採用から訓練、派遣までの間は、平和的共存のための工夫も必要だ。
 08年3月29日に起きたイザベラちゃん殺害の陪審裁判では実父と継母に実刑判決が下り、同裁判で活躍した検事の株が一気に上がった。
 6月に起きたエリーザ・サムージオさん失踪事件では元フラメンゴのゴールキーパー、ブルーノらに殺害その他の容疑がかかり、12月に陪審裁判実施が決まった。また、5月23日に起きたメルシア・ナカシマ弁護士失踪事件も、遺体が浮いたサンパウロ州ナザレ・パウリスタの池の藻が靴から発見されたりした事で、愛人で同僚のミザエル・ビスポ・デ・ソウザ弁護士が陪審裁判に伏される事が12月に決まった。
 麻薬関係の報道や、肉親や愛人による殺害や虐待事件の報道が目についた年も間もなく終る。

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