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歌好きが明るく、楽しく=盛況の第16回ブラジル紅白=トップ歌手35組が熱唱

ニッケイ新聞 2011年1月6日付け

 第16回ブラジル紅白歌合戦が12月12日、3度目のブラジル日本アマチュア歌謡連盟(INB、北川好美会長)主催により文協ビル大講堂で開催され、会場1階は満員、2階席も半分ほどが埋まる盛況を見せた。コロニアのトップ歌手による紅白35組が出演、交互に繰り広げられる男女の意地がぶつかる舞台に、来場者らは釘付けとなった。

 午前9時半ごろ行われた開会式には、羽藤ジョージ新サンパウロ州議員、西森明美ブラジル歌謡協会(ABRAC)会長、山尾敏雄パウリスタ歌謡連盟(UPK)会長、日系団体代表者らが、北川会長、北川彰久総裁らとともに登壇した。
 北川会長はあいさつで関係者、来場者らに感謝の思いを述べ、「紅、白どちらが勝っても良い。集まった歌好きのみなに楽しく、明るく歌ってほしい」とエールを送った。
 8歳から80歳過ぎまでの出演者ら一同が、舞台上に集合。赤組キャプテン井川ルシアさん、白組キャプテン平田信弘さんが選手宣誓し、「頑張るぞ〜!」との掛け声をかけて気合を入れ、男女の熱い戦いが始まった。
 NAKバンドの伴奏が場を盛り上げる中、先攻白組のトップバッター前川グスターボ君(8)が「手のひらを太陽に」、後攻紅組は桑原ミチエさん(10)が「おへそ」を見事に歌った。
 非日系の歌い手も出演し、ベテラン歌手らによって東北弁の歌詞が郷愁を誘う「みそ汁の唄」や布施明の「霧の摩周湖」、なども次々と披露されていく。
 途中、重田エウゾ実行委員長により中間結果が発表され、紅390対白432で白が優勢、紅の挽回が見所となった。
 幕間には、16回欠かさず出演協力をおこなう藤間流日本舞踊学校の踊りや、YOSAKOIソーランなども披露され、会場を盛り上げ。
 約9時間におよぶ祭典も大詰め、ブラジル代表として、来年5月、日本全国規模のアマチュア歌謡大会に出場する木村峰子さん、平田信弘さんがそれぞれトリを務めた。
 木村さんの「父娘坂」、平田さんの「桜の花の散るごとく」と、ド演歌同士のぶつかり合いで盛り上がりは最高潮に達し、歓声、大きな拍手が沸き起こった。
 観客、審査員らの集計の結果、白組が大差で勝利。昨年に続く連勝となった。
 最後は、明るい歌詞の「NAKの歌」を北川代表が歌い、幕を閉じた。
 北川総裁は、後日「時間もぴったり終わったことがよかった」として、審査員、来場者らに感謝の思いを表した。

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