ホーム | 日系社会ニュース | 龍馬を語って忘年会=今年は銅像の設置も

龍馬を語って忘年会=今年は銅像の設置も

ニッケイ新聞 2011年1月6日付け

 ブラジル龍馬会(谷広海会長)の忘年会が12月11日午後、リベルダーデの同事務所で開かれ、30人以上が集まって時代劇「竜馬がゆく」を見ながら1年を振り返った。
 同会は毎月第3週目に定例会を開き、坂本龍馬の考え方や生き方を共に学ぶ。現在の会員は45人。会員は事務所にある龍馬に関する約70冊の図書を自由に借りて龍馬への理解を深める。歴史的な出来事の日時まで記憶するメンバーもいるほど。
 「10冊読み、刺激を受けた。ボケ防止にもなる」と笑うのは長友契蔵さん(73、宮崎)。楽しい会に参加しようと、モジ・ダス・クルーゼスから訪れている。
 同会では今年、鹿児島大学の原口泉教授による特別講演会が168人の来場で好評を博したほか、谷会長、大野正人副会長、高木ラウル顧問が訪日し、日本の龍馬会との交流も深めた。大野副会長は日本を訪れた際に龍馬が通った東京、京都、香川、高知などの道のりを辿ったという。「幕末に龍馬が何を考えていたのか思いを巡らした」と話していた。
 会では、二世、三世に偉大な日本人の歴史を伝えることを掲げる。「会員を大勢集めることが目的ではない。親睦を深めながら龍馬の志を知っていきたい」と話す谷会長は、「あの時代龍馬が脱藩し日本全土の統合を謳ったように、我々は龍馬の思想をもとに日系コロニアだけでなく世界のブラジルになる手伝いをしたい」と力を込めた。
 高木顧問によれば、2011年は龍馬の銅像を建てる案に期待がかかっているという。また、ポ語で龍馬を描いたマンガを作成するなど、ブラジル文化の中で龍馬の歴史を広める方法も考えられているそうだ。

image_print