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大耳小耳

ニッケイ新聞 2011年1月6日付け

 NHKワールド・ラジオの日本のポルトガル語サイト(www.nhk.or.jp/portuguese)で現在、日本での就学に奮闘する日系子弟を描いた動画が公開されている。「2つの文化の狭間で」と題されたその動画は、ポルトガル語での収録。漢字の習得などに困難を抱える日系子弟を前に、日本の教師たちも学習の手助けに知恵を絞っている様子が伝わってくる。公開期間は、日本時間の1月7日正午まで。
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 創立50年を迎える、弓場バレエ団。指導者の小原明子さんは、「えっ、もうそんな」と笑う。「共同作業である舞台は、弓場という共同体だからこそ作れた」とその特異な環境での創作活動を振り返る。若手団員数の減少で、バレエ巡回公演の実施は難しいというが、今年の活動について、「イメージを膨らましている」という。25日の舞台で大きな存在感を出した、大御所ダンサーの活躍に期待したい。
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 INBの紅白歌合戦。演出で特に目を引いたのは、小林幸子の「万葉恋歌・・・ああ、君待つと」を歌った蓮沼メリーさん。繭のような状態から羽を広げ、何度も形態を変え、最後には、スカートが舞台一面に広がり、波を打つ大掛かりなものであった。毎年、NHKの紅白で注目を集める、本家本元の小林幸子の衣装は、機械仕掛けだが、こちらは、蓮沼さんの息子とその友達、2人の黒子による人力。それゆえの味があった。

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