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ガルボン街に集団強盗=東洋系住民狙い機関銃で

ニッケイ新聞 2011年1月28日付け

 機関銃まで持って武装した15人組強盗が、サンパウロ市リベルダーデ区ガルボン・ブエノ街のアパートを襲う事件が23日(日)午後5時半頃に発生した。「ここの住民に東洋系が多く、銀行に口座を持っていない人は現金を自宅に置いている」と匿名の住民は26日付けタルデ紙記者に語っている。主に中国系を狙っての犯行だとみられており、宝石や現金、コンピューターなどを奪って車で逃走した。
 エディフィシオ・ミニステル(同街730番)といえば、金属労組ビルのパラシオ・ドス・トラバリャドーレスより僅かに文協よりにある大きなアパートで、住民の8割が東洋系だといわれる。
 同紙によれば、駐車場から侵入した強盗団は門番を制圧し、幾つかの住居のドアを壊して無理やり侵入、家人を粘着テープなどで縛り上げ、「金を渡さないと殺す」と脅したという。「強盗団は住人のリストを持っていた。事前に調査をしたようだ」との証言もある。
 強盗団はきちっとした服装をし、運動靴も新品のようだったという。特にリーダーとみられる一人は「東洋系らしい」との証言もあり、全員を指揮していた。同ビルには館内に防犯カメラがあるため、警察ではそれを解析して犯人を洗い出す方針だという。
 今まではモルンビー区などの富裕地区で主に起きていた重武装の集団強盗〃アラストン〃が、東洋街の文協のすぐ近くで起きるとは。東洋街の新興勢力である中国系は自宅に金を隠しているとの風評が強盗に知れ渡っているようだ。近隣の在住者は今まで以上に注意する必要があるようだ。

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