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プラザッキ=移転受付けは14日まで=「あけぼの」グループの保険

ニッケイ新聞 2011年2月11日付け

 サンパウロ日伯援護協会(森口イナシオ会長)傘下の「あけぼのホーム」が作ったコンベニオ・グループの一員としてプラザッキの医療保険に加入していた人は、14日までにプラザッキの個人会員に移転手続きをしないと、20日以降の保険が無効になるので注意が必要だ。
 同グループは03年に設置され、以来約900人がその恩恵を受けてきた。例えば、プラザッキに個人会員として加入した場合は59〜70歳まで643・82レアル(入院時相部屋)、811レアル(同個室)払う必要があったが、同グループを通して加入していた人は50〜59歳なら270・95レアル、60歳以上は349・47レアルと半額程度で同様のサービスを受けられる大きな恩典があった。
 ところが同グループは日系高齢者が多く医療サービスを受ける人も多いために、プラザッキでは採算を考えてここ数年、値段を上げて、援協はそれを頭割りして月額費用を徴収していた。本来値上げしたのはプラザッキにも関わらず、それを不服として援協を裁判に訴える人が3人も出た。
 具志堅茂信事務局長は、「援協としては自身の利益を度外視してプラザッキの事業の肩代わりをし、通常なら医療保険に加入しづらい日系高齢者に有利な条件で治療してもらうためにやってきた」という。900人分の月額費用の総額30万レアルを月々立て替え、同グループ会員からプラザッキの代わりに徴収してきた。本来プラザッキがやるべき事務連絡も全て援協が肩代わりした。
 通常なら1カ月分未納なら2カ月目から医療サービスが受けられなくなるが、同グループ会員の中には1年間も未納の人がいたが、援協が立て替えていた。具志堅事務局長は「裁判の被告に呼ばれるにいたって考え方を改めざるをえなくなった。移転した方の料金が変るのは申し訳ないが、もうこれ以上は援協としても負担しきれなくなった。ご理解をお願いしたい」という。
 援協からは同グループを2月に解散するに当り、1月末まで援協5階でプラザッキの個人会員に移転する手続きをしていた。2月からはプラザッキの方で移転手続きを受付けているが、14日(月)が締め切りだ。
 10日午前現在で200人がまだプラザッキへの移転手続きを終えていない。日本語での対応を担当するプラザッキ(電話=11・5080・2120)の高野アキコさんは「14日までしかカレンシア(一部医療サービスが保険で負担されない待機期間)なしでの移転手続きはできません。15日以降は新規加入とみなされますからカレンシアが発生します。早く手続きをお願いします」と呼びかけている。14日までに手続きをしなければ20日以降、プラザッキの保険サービスが受けられなくなる。
 援協会員課(11・3274・6494)の担当者、井原アパレシーダさんは、「医療保険を続けるならプラザッキへ、これで辞めるなら私のところへ連絡をお願いします」という。
 サンパウロ市在住の同コンベニオ会員の日本人女性(55、大阪府出身)は、「辞める通知が突然来てビックリした。値段がだいぶ上がるようだし、手続きがよく分からなくてうろたえている」と困惑気味に話した。

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