ホーム | コラム | 東西南北 | 東西南北

東西南北

ニッケイ新聞 2011年2月18日付け

 リオ州山間部の水害被災地で15時間土砂に埋まっていた後に父親と共に救出された赤ちゃんの祖父が、災害から1カ月経っても孫の顔を1度しか見ていないという。折角助かった孫ならば毎日でも顔を見ていたいだろうと思ったがさにあらず。孫を見ると、娘の家が土砂に襲われた災害当日、家に戻り、道々不審に思った人だかりは娘家族を助けようとしていた人の山だったと知り病の床に伏した事、更には助からなかった娘の事が思い出されるため、孫の顔が見られないのだという。トラウマのせいで医師の診察と投薬を受けている男性は「時間が必要」と言われたとあったが、同様の経験がある人は、それこそ無数。被災者向けの家賃扶助支給も15日から始まり、町の復旧が待たれるが、失った人や物を思い出すからと、新地への転居を望む人も多いとか。
     ◎
 2月も半ばを過ぎ大学の新入生歓迎行事も一段落かと思っていたら、17日付エスタード紙に、新入生3人が急性アルコール中毒で入院との記事。絵の具を塗ったり、現金をせびらせたりした例はあったが、ケガなどの報道がないとの安心感が吹き飛んだが、二次、三次の合格発表をする学校もまだあるようだ。
     ◎
 南伯、南東伯、中西伯では、19日24時(20日0時)をもって夏時間終了。時計の針をあわせる事をお忘れなく。

image_print