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東日本大震災キャンペーン=ガンバロウ!ニッポン=日系社会は応援する=千田曠曉(岩手県人会会長)

ニッケイ新聞 2011年3月31日付け

 はじめに、去る3月11日午前2時46分(日本時間11日午後2時46分)突如として発生した、空前の巨大災害による、岩手県民の犠牲者や不明者計約8千名(23日現在)に対し、心から哀悼の意とお悔やみを表しますと共に、被災者や被災地の皆様に、ブラジル岩手県人会員一同心からお見舞い申上げます。
 この度の東日本大震災、他地域まで地震による被害、特に沿岸部では今回尊い多数の命を奪った、史上最大の津波により、最悪の事態が発生した事に言葉では言い尽くせないほど心が痛みます。
 特に岩手は沿岸部に各市町村が点在、犠牲者や被災者、被災地など町自体が壊滅的打撃を受けており、津波映像では、船、建造物、車などあらゆる物が流される様は、生々しく生き地獄ではないかと思われました。
 早速県内各地へ安否確認のため電話やメールで問合せましたが、通信網全体が無で、気持ちが焦るばかりで尚いっそう不安に包まれました。沿岸部在住の知合いも4日ほど後に連絡が入り安堵しましたが、確認出来ない方々を思うと「いてもたってもいられない」思いで一杯でした。
 2日後頃からでしょうか、内陸部の皆さんへ電話が通じるようになり、その方々も沿岸部の皆さんの安否を気遣い心配しておりました。
 県人会には、安否の問合せで電話は鳴りっぱなし、新聞やテレビ、報道機関など取材の申込み多数あり、夜中の中継と様々で、ブラジル国民が日本を心配し友好の証である事を、改めて感じました。17日には日系主要団体や東北3県主催で犠牲者の追悼法要が執り行われ、参加者多数の嗚咽が聞かれました。また州知事、州議会議長、市長からお見舞いと支援を約束。在住日系人を問わず、日系以外のブラジル人からも取扱い団体に義捐金が続々とあり、改めて御礼申上げたい。
 思えば私達が育った時期は、太平洋戦争直後で焼け野原と化した国土の中、あらゆる食、物資等が不足した時代で、このようなゼロの中から皆さんの復興への願いで立ち直り、成長期には世界第2位の経済大国となりました。
 最後に、被災地、青森、宮城、福島、茨城、千葉県の皆様にもお見舞い申上げ、岩手と共に絆を強く協力し合って、今回の大災害にくじけず、大きな勇気と希望を持ち、生きる事と戦いながら「頑張って」復興に向かって欲しいと願っております。(2011年3月25日)

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