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文協・国際民族舞踊祭=各国コロニアが舞い踊る=2500人が異文化交流

ニッケイ新聞 2013年9月26日

 文協国際民族舞踊委員会(林アンドレ委員長)主催の「第42回国際民族舞踊祭」が21、22の両日、文協大講堂で開催され、各国移民の子孫、関係者らが自国の伝統舞踊を披露した。
 来場者数は2日間で約2500人、出演者は指導者などの関係者も含め1千人近くを数えた。伝統衣装を身に着けた計34団体の特色ある演目が盛大に行われた。
 初日に演目を披露した台湾チームは、「エスコーラ・サン・コンフーシオ」(サンパウロ市ビラ・マリアーナ区)から子どもや婦人ら23人が小学校、中高生、婦人の3組に分かれ出場。平均年齢80歳という婦人グループで参加した静香さん(83)は「台湾の代表として他国の人々にアピールしたい。踊りを通して台湾を紹介できたら」と意気込みを語り、それぞれが若者の活力、勤勉で勇気ある台湾精神、優雅さと繊細さを表現し観客を魅了した。
 スペインチームは、船乗りを模した衣装に身を包み、笛や太鼓だけでなく貝殻を両手に打ち鳴らし、心地よいリズムに合わせ舞い踊った。ボリビアチームは国旗色である赤、黄、緑のロングスカートをリズムに合わせてひらりと振り回し、会場を盛り上げた。リトアニアチームは演目の中でグループの和から離れ一人ぼっちになるシーンや、太った男性が休憩のため水を飲む場面などユーモアのあるステージを見せた。他にもシリア、イスラエル、ドイツ、ギリシャ、パラグァイなど各国特色に合わせた伝統舞踏を披露した。
 日本からはサンパウロ市サント・アマーロの「レプレーザ連」が徳島県阿波踊りを、同市ビラ・カロンで活動する「レキオス芸能同好会」は沖縄舞踊をテーマに演目を披露。レプレーザ連は、はっぴ姿に下駄や傘を身に付け、日本の伝統的な祭事の雰囲気を伝えた。レキオス芸能同好会は琉球民謡などの楽曲と太鼓の音に合わせ踊るという演目を披露。他国とは似つかない日本特有の衣装や音楽で観客を楽しませた。
 林委員長は「今年は特に土曜日の天気が良く、多くの人で盛り上がった」と喜んだ。
 受け付けホールではロシアのピロシキやマトリョーシカ、インドのカレーなど各国の料理や手芸品が販売され、来場者を楽しませていた。

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