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援協=初代評議員会長に野村次郎氏=「健康に気をつけやり抜く」=理事会選挙は初の2シャッパ

ニッケイ新聞 2011年4月5日付け

 サンパウロ日伯援護協会(森口忠義イナシオ会長)の評議員会役員選挙が2日午前10時から援協社会福祉センターで行われ、50人の正評議員のうち46人(うち委任状12人)が出席した。二つのシャッパ(候補者連記名簿)が提出されたが、役員候補が重複していることに異議が上がり、最終的に会長候補のみを選ぶ形で投票。結果、野村次郎氏(84)が会長に選ばれた。評議員会は16日に理事会選出を行うが、ここでも締切りまでに二つのシャッパが提出されている。

 評議員制度は、民法の改正や福祉団体認可への対応とあわせ、運営の安定を目的としたもの。昨年12月の臨時総会で創設のための定款改正案が承認され、3月12日の定期総会で正評議員50人、補充25人の計75人が選出された。
 同制度の創設により、現在40人いる理事は25人に減り、総会の権限だった理事、監査役選挙、事業・会計報告、事業計画・予算案の承認などは評議員会が行うことになる。任期は評議員が3年、理事会が2年間。
 選挙管理委員会により出席評議員が紹介された後、森口会長を議長に選出。続いて、提出された二つの候補者名簿(会長、2副会長、2書記)が読み上げられた。
 一つは加藤英世氏、もう一つは野村次郎氏(いずれも前副会長)を会長候補とするもの。しかし、どちらのシャッパも二人の副会長まで候補が重複していることに対して出席評議員から異議が上がり、一時進行が停滞する場面もあった。
 最終的に具志堅茂信事務局長から、会長候補のみに投票することが提案され、挙手多数で承認。投票に移り、結果、野村候補が31票を獲得し、初代評議員会長に就任した。
 野村会長は「皆さんの要望に応え、健康に気をつけ最後までやり抜く覚悟」と抱負を述べた。さらに「シャッパの人たちの協力なくしてはできない」として、提出シャッパにある役員候補の就任を要請。名簿の通り、第1副会長に大原毅氏、第2副会長に加藤英世氏、第1書記に上野ジョルジ氏、第2書記に菅野鉄夫氏がそれぞれ就任した。
 議長の森口会長は野村氏の会長就任を祝福し、「シャッパの人たちとこれから続けていただきたい」と話した。
 当日はこのほか、与儀昭雄やすらぎホーム経営委員長が16日夜に沖縄県人会サンタマリア支部で慈善夕食会を開催することを案内、参加を呼びかけた。
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 この日は、16日の評議員会で予定されている理事会選出のシャッパ(理事25人および補充理事5人、正副監事各3人)が締め切られ、最終的に二つのシャッパが提出された。援協の歴史で初めて複数シャッパによる選挙となる見通しが強まった。
 続投の意向を示している森口会長のほか、今回は菊地義治第1副会長が出馬の意思を見せていることから二つのシャッパ提出になったようだ。
 16日の評議員会は午前9時半(一時召集)から社会福祉センターで開かれる。理事会を選出後、会長および副会長、専任理事、常任理事8人、会計理事3人が選出される見通しだ。

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