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ブラジリア=サントス強制退去の政府謝罪を!=沖縄県人会が首都で請願書渡す=15分の面談が異例の2時間に

面談時に三権広場で記念撮影(左から奥原さん、島袋前会長、宮城さん、上原会長)

 大戦前後の日本移民迫害を巡って、奥原マリオ純さんが2015年12月に損害賠償を伴わない謝罪要求を法務省アネスチア委員会に起こした件に関して、ブラジル沖縄県人会(島袋栄喜会長(当時))は18年4月の定例役員会で支援することを全会一致で決めた。中々その審議が進まないことに業を煮やし、昨年12月11日、ブラジル沖縄県人会の上原ミウトン定雄会長、島袋前会長、宮城あきらブラジル沖縄県人移民塾代表は、奥原さんと共にブラジリアに赴き、アネスチア委員会の担当弁護士二人に事情を説明して請願書を渡した。

 「普通は15分ぐらいしか面談しないと聞いていたのに、担当の女性弁護士二人は感動した面持ちで話を興味深そうに聞いてくれ、結局2時間も話し込んだ。ブラジリアまで行った甲斐があった」――島袋前会長はそう手ごたえを感じている。
 面談は午後4時過ぎに開始され、宮城さんが持参した日本語の請願書「謝罪請願に当って」を説明し、それを島袋前会長が補足説明する形で行われた。
 同文書には《あのサントス事件からすでに76年が経っておりますが、連邦政府は「スパイ通報」という無実の罪を着せられた私たちの先人たちに対し、今日に至るまで謝罪の言葉もなく、無言のままであります。連邦政府は、過去の幾多の困難を克服して、民主主義を標榜する新しい国家建設を目指している今日、過去の歴史を振り返り、汚名を着せられ差別的な人権抑圧を強いられてきた全ての日本人移民・沖縄県移民に対し、その名誉回復に真摯に向き合うべきことを切に思うのであります。
 私たちは、連邦政府が2度とあのような忌まわしい過ちを繰り返さないために、退去を命じられた沖縄県人移民を含むすべての日本人移民の名誉回復のために政府としての謝罪を強く願い訴えるものであります》と書かれている。
 アネスチア委員会はボウソナロ政権になってから、法務省から人権・家族・女性省へと移管された。メンバーは13人。同委員会で「謝罪すべき」と判断されれば、大臣が正式な謝罪声明を出す可能性がある。
 宮城さんは「面談が終わったあと、エレベーターが来るのを待っていたら、あの二人がやってきて『この文書を翻訳して送ってくれ』『この文書にサインしてくれ』と言ってきた。結局、そのまま一緒に下のタクシー乗り場まで来て、見送ってくれた。あんなことは異例だと聞いている」と驚いた様子。

面談の時に省内で記念撮影(上原会長、宮城さん、島袋前会長)

 この面談を手配した奥原さんは「これは謝罪のみで、賠償金請求はないと何度も説明した。二人の担当弁護士は感心して『ダマーレス・アウベス大臣にこの文書を見せる』と言ってくれた。今回は本当に県人会が力を見せてくれた。謝罪請求のためにどんな手続きができるか、向こうの返事を待ちたい」と感謝した。
 島袋前会長は「サントス強制退去の被害者はみな80歳以上の高齢者。どんどん亡くなっている。彼らが生きているうちに謝罪をしてもらい、名誉回復をしたい。今のうちに書き残さなくては。すでに亡くなった被害者への供養のためにも、ぜひ政府謝罪を実現しなければ」と拳を握りしめた。

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