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東西南北

ニッケイ新聞 2011年5月12日付け

 サンタカタリーナ州で起きた暴行殺害事件が注目されている。7日夜、ナイトクラブから出てきたところを4人組に襲われ、殴る、蹴る、刃物で刺すといった暴行を受けた18歳の勤労青年は、現場に来合わせた人達が4人組を追い払った後、自力で立ち上がったが、数メートル歩いてまた倒れ、病院に運ばれたが事切れた。4人組は、クラブの中で仲間の連れ合いの女性と一緒に居た青年に嫉妬。揉め事を嫌った店主が追い出したが、武器を用意し、青年が出てくるのを待ち伏せていた。警察によると、ナイフで刺した容疑者は未成年で、他者の事を思いやる事が出来ず、反省の色もないという。他人の痛みが分からない若者の増加は、暖かくて友達関係を築くのが容易といわれたブラジル人の印象を変え、将来に黄信号を灯す…?
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 フランスの航空機事故調査機関(BEA)が10日に、09年に起きたエールフランス447便墜落事故の遺体の内、損傷の激しいものは回収しないとの意向を表明し、遺族の間に動揺が広がっている。一旦は全遺体を回収すると発表したBEAが、死者の尊厳を守るため、一部の遺体は海底で眠ったままにした方がよいと判断したもので、遺族達は抗議行動を起こす予定。ブラック・ボックスは12日朝フランス到着の予定で、到着と同時に記者会見を行い、原因解明のための解析作業に取り掛かるという。

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