ホーム | 日系社会ニュース | ■訃報■笹崎孝作氏

■訃報■笹崎孝作氏

ニッケイ新聞 2011年6月7日付け

 マリリアに本社がある笹崎工業の創立者の一人、笹崎孝作さんが肺炎をこじらせて、入院先の同市サンタカーザ病院で4日に亡くなった。行年は93歳。翌5日には同市のサウダーデ墓地で葬儀が執り行われた。
 1917年10月に北海道石狩郡に生れ、家族に連れられて33年にあふりか丸でサントス港着。10年ほどグアインベーで農業に従事した後、孝作・友三郎(ゆうざぶろう、1923—87)兄弟はマリリア市に出てブリキ屋を始めた。
 『在伯北海道人史』によれば44年に笹崎農機具製作所を設立した。主に落花生脱皮機、播種機、脱穀機などを生産し、販路を全伯に広げる。58年から窓枠(サッシ)の生産をはじめ、現在では全伯有数の同メーカーに成長した。伯字紙によれば08年の売上は2億レアルを超え、窓枠市場の20%を占めるに至った。
 マリリア日伯文化協会会長、同民謡協会会長などを歴任した。5人の子供、15人の孫、17人のひ孫がいる。

image_print