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サントス厚生ホーム=ようやく改修工事に着手=開所20年目にして初=菊地会長「今年度中に終了を」=予算は30万レを計上

ニッケイ新聞 2011年6月18日付け

 開所以来初の化粧なおし——。サンパウロ日伯援護協会(援協、菊地義治会長)は、傘下のサントス厚生ホーム(遠藤浩経営委員長、前園マルセリーノホーム長)の改修工事を今年中に開始する。5月の定例理事会で神内良一名誉会長からの20万7千レの寄付金を含む約30万レの予算が承認されている。今月5日、同ホームを訪問した菊地会長は入居者らに「今年度中にきれいにします」と宣言した。

 同ホームは、援協が運営する施設で最も歴史が古い。前身である「サントス移民の家」は、新移住者の通関手続き期間中の休憩所として60年に開所され、74年に同ホームとなった。
 89、90年に全面改築、新館が完成してから初の改修工事となる。外壁の塗り替え、トイレの改装、土の地面をコンクリートにする予定。
 菊地会長、遠藤経営委員長らは5日、フェスタジュニーナが開催されていた同ホームを訪れ、入居者たちに役員交代の挨拶と改修工事の決定について報告。
 菊地会長は、「予算をしっかり取ったので、今年度中にきれいにします」と話し、入居者からは大きな拍手が送られていた。
 現在同ホームの入居者は41人。24人の職員に加え、地元ボランティアがホームを支える。
 建物の老朽化を心配していた前園ホーム長は、今回の決定を喜ぶ。
 「入居者全員が楽しく過ごせ、笑いの絶えないホームにしたい。経営は依然として苦しいが、日本人が作ったこの施設を今後も守っていきたい」と力を込めていた。

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