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第1回青年天理移民=藤重士朗さん(73、山口)

ニッケイ新聞 2011年6月18日付け

 「我々にとって一番嬉しい日」—。多くの信者が伝道庁に集まった午前、受付業務をこなしながら、そう相好を崩す。
 布教を目的に単身移民した〃第1回青年天理移民〃。地元山口、お隣広島で熱心に布教活動に励んでいた父親の情熱に心が動き、「自分は新天地ブラジルで」と59年、ぶらじる丸で来伯した。
 バウルーで3年間農業に従事し出聖。洗染業のかたわら布教に務めた。
 現在は光伯布教所の所長ながら、月に1週間は伝道庁で奉仕する。
 来伯当時、バウルーは家も少なく、現在約400を数える教会・布教所も20足らずだった。
 「初代庁長だった大竹忠次郎さんが苦労されて今の道になった。真柱様も2、3代とここで迎えさせてもらった」と振り返り、「伝道庁もわれわれ信者で作ったんですよ。私も壁付けをやったもんです」と誇らしげにその威容を見上げた。

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